テキトー手探り創作雑記帳

創作企画PFCS中心ブログ。書いたり描いたり。

【学園PFCS】SS『金魚と夏祭り』

性懲りも無く長田せんせのとこの紫電ちゃん達お借りしまくってます…(*´-`*)

ふと描きたくなってしまったクォ紫からの
クォ紫SS…


紫電ちゃんは乙女ッッッ!!!!!!





SS『金魚と夏祭り』

夏休みも真っ只中。
今日は学園のそばにある神社の夏祭りの日で、
夜、
せっかくだからといつも連んでいるクラスの連中みんなで集まって、縁日にやって来ていた。




「はあああー!やっぱ夏祭りって最高だよなあ!」

行き交う人混みをキョロキョロと見渡して、クォルは目を輝かせた。
一緒に歩いていた赤雲や冥烙達もウンウンと頷く。

「夜店の明かりに照らされた麗しい浴衣美女!」

「浴衣の襟足から覗く蠱惑的なうなじ!!」

「淑やかに踏み出される浴衣の裾からチラリと覗く白い脚!!!」

「「「っあー!たまんねえェよなぁぁーーーッ!!!」」」

そうやって ワアワアと騒いでいると、背後から強烈に冷たい視線を感じた。

「往来の多い場所で、ロクでもない事叫んでんじゃないわよ、このスケベ男子共」

「…はあ。少しは大人しく出来ねえのかお前ら」

ラミリアと紫電だ。
2人もまた、せっかくの祭に合わせて浴衣姿で遊びに来ていたらしい。
髪型も合わせて変えているいつもと違う雰囲気の2人にクォルが思わず惚けていると、赤雲達はコレでもかと2人に食いついた。

「やあやあ、ラミリア嬢に紫電嬢!とても素敵な浴衣姿じゃないか!」

「おっ、…姐御、超可愛いっスか!
もしかしてその髪、ラミリアさんにしてもらったっスか?」

「ドゥフフフフフwww拙者、リアル女子には興味など無いつもりであったが、2人は別格にござるなあぁぁ。
薄い布越しに垣間見えるシルエット、熱気に火照った頬の色が、堪らなく熱いパッション滾る青少年の心を鷲掴、みッ…
ゲフォォォォォーーーッッッ!!!!!!」

ズシャアアアア!!!と派手な音を立てながら紫電に吹っ飛ばされた金弧を尻目に、赤雲がさり気なくラミリアと紫電に近寄った。

「優焔や浅葱嬢とは合流したのかい?」

「まだよ。2人とは、この先の鳥居の下で待ち合わせなの」

「成る程。…じゃあ尚更 二人さん、そこまで俺たちと一緒に見て周らないかい?
今日は人も多い。まだ鳥居まで距離もあるし、特に今日の2人は飛びきり可愛いから、虫除けくらいは必要じゃないかな?」

恥ずかしげもなくそう提案する赤雲に、ラミリアと紫電は思わずボッと顔を赤らめた。

「おおおおお前、よ、よくそんな歯の浮くよーな台詞がスラスラ出てくるなあ…っ?」

「相変わらずセキウンは上手ね…どっかの誰かさんとは大違い」

ラミリアにジトッとした目を向けられ、惚けていたクォルは慌ててプイッと顔を逸らした。

「はんっ、お前みたいなゴリラ女、好き好んで寄ってくる虫なんざ居ねーっつーの」

「失礼ね!
…アッタマきた。いいもん、…行こう、セキウン!」

ムッと頬を膨らますと、ラミリアはセキウンの腕を取って、ズンズンと向こうの屋台の方に歩いて行ってしまった。

「あ、おい、ラミ!

…あーあー、いいのかクォ?追っかけなくて」

幼馴染の間柄である2人には定番のやりとりだが、残された紫電は思わずクォルを見上げる。
クォルは少々、しまったな…と言わんばかりの顔で鼻の頭を掻いたが、はあ、と一つ溜め息を吐いてみせた。

「あー?気にすんな、いつもの事だから。
こっちこそ、…ワリィな、せっかくラミと見て周ってたろうに水差しちまって」

「えっ、あっ、
う、…うん、…ま、まあ、俺は1人で残された訳じゃないし、い、良いんだけど」

紫電が照れたように はにかむと、ふと、冥烙が何かを思い付いたのかニヤリと口の端を上げ、いきなりグイッと紫電をクォルの隣に押しやった。
突然の事に思わずバランスを崩した紫電は よろけたが、倒れる前にクォルに慌てて肩を支えられた。

「!おわっ、あぶねっ」
「わあああああッッッ⁈
……ちょ、何しやがんだ冥烙ッ」

真っ赤な顔で怒ろうとする紫電に構わず、冥烙は不敵に笑った。

「やい、クォル。テメェ、責任持って 姐御のエスコートしやがれ!」

「へ?」
「ンな…ッッッ⁈⁈⁈‼︎‼︎‼︎⁉︎」

ポカンとするクォルと口をパクパクとさせて言葉を失う紫電に構わず、いつの間にやら復活していたらしい金弧がクネクネと口を挟んだ。

「ドゥフフwww冥烙氏、なかなかの策士でござるwwwさり気なく姉御とクォル氏を一夏のアバンチュールへ誘導するなんt…フゴォォォォォォォォォ!!!!!!」

金弧が鮮やかな弧を描いて宙を舞う。
あーあー、と、冥烙が紫電会心の一撃に沈んだ金弧に 冷めた目を送り一瞥すると、気を取り直してクォルと紫電に言った。

「ば、バカは置いといて…。
ほらほら、行きましょ。あ、俺はこの先の美味いって評判のタコ焼き屋に並んでくるんで、姉御達は後からゆっくり来るといいっス!絶対ェ、美味いタコ焼きゲットしてくるんで!
…オラっ!行くぞ金弧!!」

「あ、お、おい…っ!」

それだけ言うと、じゃっ!と冥烙は金弧を引き摺って居なくなってしまう。
止めようとした手を虚しく宙に漂わせてアワアワとしている紫電に、クォルは声を掛けた。

「たく相変わらず忙しねぇなあ…。
…仕方ねえ、俺様たちはのんびり見て周ろうぜ、紫電

「ェ、あっ⁈
あ、え、あ、ああ、…そ、そうだなっ!」



クォルが歩き出すのに慌てて連いて歩き出しながら、紫電の頭の中はすっかりパニックだった。
…棚からぼた餅か何なのかは知らないが、
これじゃまるでお祭りデートみたいじゃないか!
ドキドキしながらクォルの隣の方にさり気なく並んで歩きつつも、紫電は油断すると顔がニヤけてしまいそうで気が気じゃない。
対するクォルはと言うと、女子と歩くのに慣れているのかいないのか、然程いつもと変わらない様子で縁日の屋台を物色しながら歩いている。

「(…だ、だよなー。
クォはよく女の子と遊びに行ったりしてるんだろうし、俺と2人で歩いたってドキドキなんかしないよなー…)」

内心ションボリしつつも、紫電はある事に気付いた。
浴衣を着て下駄を履いてる自分は、そういつもみたいな歩調で歩けない筈なのだが、先程から少しもクォルの歩調から遅れていない。

…というか、クォルの歩く速度、
絶対いつもより遅い気がする。

「(…もしかして、俺に合わせてくれてる?)」

そう考え至ったら、一気に顔から火が吹いた。

さ、さすがクォ!!!
何この気遣い!
うちのおバカ野郎どもとは大違いだ!!!
やばいやばいやばいやばい
顔がニヤけちゃう!!!!!!

どうにか気付かれないように視線を泳がすと、
ふと一つの屋台が目に留まった。

「おー、金魚すくい
やっぱ祭といったらコレだよなあ!」

無意識に足を止めていたのにクォルが気付き、一緒に足を止めた。
母親と思しき女性と小さな女の子と男の子2人が 丁度挑戦しているところで、子供達が懸命に掬おうと泳ぐ金魚達を追いかけ回している。
手にしているポイに張られた紙は、もうボロボロだ。

「…おチビちゃん達、そんなに追いかけ回したら逃げるばっかだぜ?」

見兼ねたのかクォルが金魚すくいの水槽の前にしゃがみ込んだ。

「おっちゃん、俺も1回するからポイ頂戴!」

お金を払ってポイと器を受け取ると、クォルはペロッと唇を舐めて腕捲りする。
少々呆気に取られつつ、紫電もクォルに倣って隣にしゃがみ込んだ。

「…お前、コレ掬えるの?」

「まあ見てなって、俺様の華麗なるポイ捌き!
…ちなみにおチビちゃん達、どいつがご所望?」

クォルがそう尋ねると、姉らしき女の子がパアッと顔を輝かせて泳ぐ金魚の1匹を指差した。

「尻尾がヒラヒラした赤いやつ!」

「よしきたっ」

そう答えると、ポイを水面近くで構えつつ、さっきまでの威勢を潜ませ、クォルはじいっと泳ぐ金魚を見つめ始めた。
そして、何かを見計らったようにポイを水面にスゥッと斜めに差し込むと、やって来た赤い金魚が沈めたポイの上に来た瞬間、スッとポイごと引き揚げる。
ポチャンと手にした器に見事に入った金魚は、少女の指定した“尻尾がヒラヒラした赤いやつ”だ。
…ポイに張られた紙は破れていない。

「!!!」
「お、兄ちゃんやるねえ!」
「うわあ!お兄ちゃんスゴイスゴイ!!!」
「僕も僕も!あの黒くて小ちゃいの!」

「まてまて坊主、そう慌てなさんなって…」

そう言って、クォルはもう一度、先程と同じ様にして少年の言った黒くて小ちゃいのも難無く掬い上げて見せた。

「はい、1匹ずつなー」

クォルは掬った器を店主に渡し、1匹ずつ袋を分けて貰うと、それを子供達に手渡した。

「わあ…すいません、ありがとうございます」
「ありがとう、お兄ちゃん!」
「ありがと〜!」

「おー、可愛がってやれよー」

ペコペコと頭を下げる母親と、きゃあきゃあと嬉しそうに歓声を上げる子供らに手を振って向こうへ行く姿を見送ると、クォルは さてと、ともう一度店主に声を掛けた。

「おっちゃん、もう1回分!」

「エッ…?
クォ、まだそれ破けてないぞ?っていうか まだすんの?」

思わず紫電がそう口を挟むと、一瞬クォルはキョトンとした顔をして、ニヤっと笑った。

「2投目引き揚げてから時間経っちまったからな。時間経つと破れ易くなんだよ」

1回分のお金と引き換えに再びポイと器を受け取ると、クォルはもう一度腕の袖を捲り直した。

「ちなみに紫電ならどいつを狙う?」

「え、俺?
お、俺は───…」

紫電は改めて金魚すくいの水槽を覗き込んだ。
よく見れば、白い模様が入ったやつやまだら模様のやつもいたりと目移りする。
だが、紫電はふとある1匹が目に入った。
シュッとした赤い金魚で、目と目の間に三角の黒い斑点が入っている。

「(…あ、なんかコイツ、クォみたいだなあ…)」

何となくそう思って見ているうち、その金魚の下にスッとポイが差し込まれていた。

「…あ」

「よっ、と」

クォルはそれを、スッと先程の様な手際で難無く器に掬い上げた。
紫電があまりの速さに目をパチクリとさせていると、クォルは金魚を掬い入れた器を店主に渡す。

「おっちゃん、コイツ袋に入れてー」

「お?まだ破れないだろうに。もういいのかい、兄ちゃん」

「充分充分♪」

クォルは店主から掬った金魚を受け取ると、よっし、と立ち上がる。
つられて紫電も立ち上がると、クォルは見計らって金魚の入った袋を彼女に渡した。

「ほい。」

「…えっ」

「欲しかったんだろ?
…あ、何かジッと見てたからと思ってそいつにしたんだけど、そいつで良かった?」

「あ、ああ…」

「なら良かった。
…ラミと見て周ってたの邪魔したお詫びって事で」

クォルはヘヘッと照れた様に笑って頭を掻いた。
紫電が思わずポヤーッと見惚れていると、少し離れたところから赤雲の声が聞こえてくる。

『おーい、クォルー!あっちで射的やってるぞ!紫電嬢もおいでー!』

「!
おー!今行くわー‼︎」

声のした方に向かってそう返事を返すと、クォルは紫電に手を差し出した。

「よっし、行くぞ、紫電

紫電が手を取るのを躊躇っていると、クォルはむんずと掴んでゆっくりと赤雲達が居るであろう方向へと歩き始めた。
カコカコと鳴る二人の下駄の音が、人混みの中でも妙に耳に響く。
紫電はほんのちょっとの二人だけの時間に、クォルにバレない様、思わず口許を綻ばせた。






* fin *










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