テキトー手探り創作雑記帳

創作企画PFCS中心ブログ。書いたり描いたり。

【PFCS】 SS『気持ちの在処〜追記』

この記事のプチafterだよ☆↓
yourin-chi.hatenablog.jp
(↑これを先に読んでね!)

お約束を詰め込んだ。
クォラミ風味増し増し?


SS『気持ちの在処〜追記』

「とりあえず、アイツの部屋に寝かしとくか」

クォルの背中ですっかり眠り込んでしまったラミリアを、ひとまず彼女のいつもの自室に寝かせることにしたクォルは、やれやれとベッドの上にラミリアを降ろした。

ここならいきなり元に戻っても、びっくりするだろうけど、まぁ大丈夫だろう。
(自分の部屋なんだし)

クォルはとりあえず外着は着替えさせねばと、ラシェを呼ぼうと立ち上がろうと腰を上げた
…のだが。
ふいに服の裾が引っ張られ、思わず前のめりに蹌踉めきかけた。

「っ、と!…な、なんだっ?」

見れば、眠っている筈のラミリアの小さな手が、いつの間にか服の裾を強く掴んでいた。
降ろしたばかりの時は穏やかな顔で眠っていたのに、今は寝苦しそうに顔を歪めている。
今にも泣きそうな呻くような声が、その小さな口から溢れた。

「…こわ、いよ…、誰、か…」

クォルがとりあえず裾を掴む手を外させようとその手を取ると、今度はそのまま自分の手をギュウッと握り返されてしまった。
…あの日の夢でも見ているのだろうか。

「くそ…参ったな…」

目の前で魘されているのに、さすがに今 この手を離させるのは忍びないし…。
仕方なく、クォルは手を繋いだまま近くに置いてある椅子を手繰り寄せ、様子を見る事にした。

「…おい、ラミ…。そばに居てやるから、ちゃんと寝ろ」

そう口にしながら、何気無く、吸い込まれるように頭を撫でてやると、険しかった表情が柔らかくなってきた。

「…ぅんん、…クォル…」

ゴロリと自分の方を向いて寝返りを打たれ、そう名前を不意に呼ばれたクォルは、思わずドキッとしてしまった。

「(…ま、待て待て俺様!いくらラミだっつったって、今ガキンチョじゃねえか!何だよドキッて!どんだけだよ俺!)」

あああっと自己嫌悪に頭を突っ伏していると、自分の手を握っていたラミリアの手の力が心なしか緩んできた気がしてきた。

「……あ?…落ち着いてきたか…?」

表情を確認しようと見た時、丁度二ヘラっと笑っているところで、クォルは心底脱力した。

「くそ…。人の気も知らねぇで…」

思わずハアと溜息を吐くと、何気無く、眠るラミリアの顔のそばに頭だけ倒し、握ったままの手をどうしようかと考えあぐねる。

「(…ちょっとくらいこのままでも、バチ当たんねえかな…)」

コイツ、ちっちゃい頃から睫毛長いよなぁ、などと思いながら見ていると、その寝顔につられて、何だか瞼が重くなってきた。

「(っつーか…よく考えたら俺、コイツ抱えて精霊の森から飛ばして帰ってきて、魔物まで退治して、挙句コイツ負ぶって帰って来て…休み無しじゃね…?俺様めっちゃ偉い…
でも、流石に…眠いなぁ…)」

せめてラミリアがもう少し落ち着いてから、それから部屋を出ようと思ってはいたのだが、クォルはそのまま眠り込んでしまった。









******


部屋のカーテン越しに日差しが差し込む。

瞼の裏の明るさに、先に目を覚ましたのはラミリアの方だった。

「……、あれ…?」

最初に飛び込んで来たのは、見慣れた自分の部屋の天井。

…私、コードティラルにもう帰って来てたっけ。
自分の記憶の中では、まだ精霊の森の中だ。
確か、妖精ピクシーを助けてあげて、話をしてた筈。それから…
…ああダメだ。
良く思い出せない。
何か凄くあったかい感じがずっとしていて、
ぐっすりと眠れたような感覚しか分からない。

とりあえず起きようと掛かっていた布団を何気無く剥ぐと、妙な違和感を覚えた。
…そういえば、なんか…何も着てないような…?
ギクリとして思わず自分の首から下を見ると、端々に衣服らしい布切れが掛かってはいるが、どこも不自然に破れていて、
…何というか、ほとんど何も着てない状態だ。

「…‼︎‼︎⁈⁈…きゃぁぁっ!?」

ど、どういう事…⁈
何となく体に掛かってたり破れて布団の下に散乱してる布切れは子供の服の様だけど、
そもそも何でそんな事に?
ラミリアは訳が分からない状況をひとまず纏めようと、慌てて布団を被り直した。

「……ぅうん…」

ラミリアがあわあわとしていると、ふと、聞き慣れた声がベッドの横から聞こえてきた。
まさか、と思いつつ、ガッチリと布団に包まったまま、恐る恐る声のした方に声の主を探すと、転がった椅子のそばに何だか起きそうな気配のクォルの姿を見つけた。

「(な、何でクォルがここに居んの‼︎⁇‼︎‼︎)」

声にならない悲鳴を何とか押さえたラミリアだったが、最初の悲鳴で既に起こしかけていた様で、タイミング悪くクォルがぼんやりと目を覚ましてきた。

「…んー…何だぁ…?」

恥ずかしそうな真っ赤な顔でこちらを見ている いつもの●●●●ラミリアと目が合い、クォルは普段の寝起きの悪さなどまるで無いかのように、恐ろしいほどの思考回路の速度で、一瞬で覚醒した。

「きゃあぁぁぁ!!!」
「ぅわぁぁぁぁ!!!」

ラミリアが思わず叫ぶのと同時にクォルは一気にその場から飛び上がり、ラミリアの居るベッドから光の速度で部屋のドアまで離れた。

「おおおお俺様なななな何にもしししししてないからなぁぁぁっっっ」

「な、何もって、当たり前でしょ、ばか!!
説明はいいから、とりあえず部屋から出てって!!良いって言うまで絶対入ってくんなぁぁー!!!」






******


…ややあって。


「はあ…。ちっちゃくねぇ…」

ひとまず着替えるだけ着替えると、ラミリアは何があったかの説明をさせる為に、部屋の外でげっそりと項垂れていたクォルを招き入れた。

「ゴメンけど、さっっっっぱり覚えてない」

「だ、だろうな…」

小さくなった時も今までの記憶が無かった様だったから、粗方の予想はしていたのだが、すったもんだあったクォルとしては、ガッカリせざるを得なかった。

「(…じゃあ、あの言葉も、純粋に子供のコイツが大人になった俺に対して、見たままを言っただけ、って事か…。
そりゃまぁ、そう…だわな)」

クォルは思わず深い溜息を吐いた。
呆れた様にそうされ、ラミリアはムッと口を尖らせる。

「もう何よ。覚えてないんだから仕方ないじゃない。
…あ、ただ…」

ラミリアは言いかけて何かにハッとして、今言いそうになった言葉をすぐに引っ込めた。
それに、何だよ、とクォルがジロリと見てくる。
そこにはいつの間にやら真っ赤になったラミリアの顔があって…。
ラミリアは少し逡巡し、ボソボソと口を開いた。

「ちっちゃい頃の夢を見てたのよ…。ホラ、私が誘拐された時の」

「あ?ああ」

「…怖くて仕方なかったんだけど、アンタが助けに来てくれて…。変よね、やたらアンタの背中が大っきく思えて…。夢の中のアンタはあの頃のアンタだったのに…
…って、あー!何言ってんだろ⁈忘れて忘れて!」

恥ずかしそうに手をパタパタと振ると、ラミリアは あははと苦笑いした。
だが、クォルはその言葉に、思わずラミリアの腕を掴むと、やたら真剣な表情をしてラミリアを見る。

「え…、な、何、クォル…?」

「他には?他に、どんな夢見た?!」

「ほ、他にはって言われても…」

思い出そうにも 普段はしない様な真剣な目で見つめられて、思わずドギマギしてしまう。
ラミリアが赤面して口をパクパクとしているのに気付き、クォルはハッとして慌てて腕を離すと、グルっとラミリアに背を向けた。

「わ、悪りぃ…ちょっと、気になる事があって、つい」

「う、ううん…」

ラミリアが恥ずかしそうにそう返したものの、クォルは何だかバツが悪くなったのか、背を向けたままラミリアに言った。

「……お前が元に戻った事、みんなに言ってくるわ!ラシェちゃんなんか凄く気にしてくれてたんだかんな?
ま、まぁ、お前は、…その、もう少し寝てろ」

それだけ矢継ぎ早に言うと、クォルはそそくさと部屋から出て行こうと足を踏み出した。
…すぐさまラミリアに服の裾を引かれ、阻まれたが。

「な、何だよ…」

「え、えっと…その、…ちょっとだけ、いい?」

訊くや否や、ラミリアはふわりとクォルの背中に抱きついた。
クォルはいきなりの事で、心臓が口から飛び出すくらいに驚いたが、何とかそんな素振りは見せず、平静を装いながらラミリアを振り返ると、ラミリアは赤らめた頬を擦り寄せて嬉しそうに笑っている。

「アンタ、こんなに大っきくなったのね…。
…ふふっ、あったかい…」

「(本当に覚えてないのか、コイツ…!)」

小さいラミリアに言われた時には何とか大丈夫だったが、流石にいつもの彼女に同じ事をされては、そろそろ理性との戦いが勃発しそうだ。

とはいえ、
引き剥がすのも少々勿体無い気もするので、
心をただただ(どうにか)無心にしつつ、
甘んじてされるがままにされる事にしたクォルなのだった。









PS:
2人の悲鳴を聞いていたラシェが、この後割合すぐに様子を見に来たのは言うまでも無い。








★…めでたしめでたし?★








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