テキトー手探り創作雑記帳

個人的な趣味なモノを、書いたり描いたり

【PFCS】SS『おやさいちゃんと、はっぴーはろうぃん。』

*はじめに

一応
お題のハロウィンイラストも
早いうちに描けましたので

(↑隙を見つけて
頑張って取り込んで加工する所存
…デスヨ)


せっかくなので
SSも投下してみることに。
思いの外時間かかりました(^^;

ゆるゆるでほのぼのとお送りします(^^)



SS『おやさいちゃんと、はっぴーはろうぃん。』




コードティラルの郊外に広がる広大な農地には、
四季折々の様々な作物が栽培されている。



--季節は秋。
実りの季節。

一年で一番の収穫の時期であるこの季節を前に、
エレジア農園には
1人の…いや、1体の女性型アルファがやって来ていた。

コードネーム『0831』。

作られてから暫くは研究施設にいた為、
ずっとコードで呼ばれていたので
『ヒト的な名前』は 未だ、無い。




* * * * *

農園を管理する御歳90歳のエレジアおばば様の代わりに、
ワタシは今日も
秋の繁忙期の収穫作業に励んでいる。

《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》
《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》
《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》
《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》

土の上の作物を傷つけぬ様、
寸分の狂いも無くヘタのすぐ上の茎の
収穫するのに適した絶妙な位置にハサミを素早く差し入れ
迷う事なく素早く切り取り
顔より大きな実を
片手で背後を見ずに無造作に放り投げている様に見えて
決して収穫した作物は傷つけぬ様
ベストな力加減で、
予め用意された緩衝材の上に次々と投げ乗せていく。

《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》
《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》
《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》
《…ざしゅっ、ひゅっ、…トスっ》

リズミカルかつ正確に繰り返される
とても楽しい時間。
何故こんなにも作物の収穫は『楽しい』のだろう。


「“おやさい”ちゃーん!こんにちわぁ!」

畑の入り口の方から、自分を呼ぶ可愛らしい声が聞こえて来た。
…これは、おばば様では無く『あの方』だ。
ワタシは『収穫モード』を一旦停止して、振り返りながら声の主に声をかけた。

「コンニチワ、ラシェ様。
いつもありがとうございマス」

そうワタシが声をかけると、ラシェ様はニコッと笑って駆け寄って来た。

ラシェ様は、ワタシが派遣されたこのコードティラルという国の城下町にある自警団の方で、
お歳のおばば様を何かと気にかけて下さる、優しくて可愛らしいお嬢様だ。
数字の名前だとロボットみたいだからと
“おやさい”ちゃん、という呼び名も彼女が付けてくれたもの。

ワタシは機械仕掛けのアルファ。
まごう事無くロボットだという事は
常々理解しているというのに
ヒトの身と同じく扱ってくれるとは
彼女は本当にお優しい。

ちなみに、正式な名前は
ワタシの管理者たる おばば様が考えてくださっている最中だ。


「わぁ!凄い量のカボチャ!
今日はいっぱい収穫したのね」

「ハイ。
そろそろ『ハロウィン』の時期デスので、沢山準備しておかなければ、と思いマシテ」

「…『ハロウィン』?準備?」

ラシェ様が、ワタシにより綺麗に規則正しく積まれたカボチャの山に手を伸ばしながら、不思議そうに首を傾げた。

…ハッ、あの可憐な手が汚れたり傷ついたりしては大変。

ワタシは作業用の軍手をボディに内蔵された道具入れから取り出し、サッと嵌めて差し上げながら、
リーフリィには馴染みのない、『ハロウィン』について説明を行った。

「『ハロウィン』、とは 秋の収穫を祝うお祭りの事デス。
例えば、こうして収穫した飾りカボチャに、顔などを掘って中の実をくり抜き、くり抜いた中にロウソクなどを仕掛けて明かりを灯したり…
あとは各々様々なモンスターの仮装をしたりして、
小さな子どもなどは大人にお菓子をねだりに町中を練り歩いたり…」

「わぁ、みんなでモンスターの仮装もしたりするの?楽しそう!」

「ええ、
『ハロウィン』を取り入れている国などは、秋の終わりの『ハロウィン』の日は 町中が、それはもう賑やかになるそうデス」

「あ、もしかして、
それを おやさいちゃんが企画してくれるの?」

「…大変僭越ながら。
おばば様の畑のカボチャも様々と豊作ですし、『ハロウィン』の事を提案してみたら二つ返事で許可を頂けマシタので」

「凄い凄い!私も何かお手伝いさせてね?」

「フフフ、
勿論デスよ、ラシェ様」





橙、黄色、緑、赤…
色とりどりのカボチャを手に取りながら、ラシェ様と選別していく。

形の良い物は飾りに、
悪い物は子供達に配るお菓子や
大人達へ振る舞う料理に…

「…あ、
あのコ飾りに良さそう」

少々高く積まれた小型カボチャの山の上の方に、何気無くラシェ様が手を伸ばす。
小柄なラシェ様の伸ばした腕は、あと少しの所で届かず、掠めた指の先がカボチャの山をぐらつかせた。

「あっ…」
「…!ああ、ラシェ様!危ない!」

ごろ、ごろごろっ…

いくら小型カボチャとはいえ、足先に沢山雪崩れて落ちてくれば痛いものだ。
そう思い、慌ててラシェ様の目の前の崩れそうな山を抑えようと腕を伸ばす、、、

「…よ、っ…」

ふいにまた、別の聞き慣れた声がして、その瞬間ラシェ様の身体がフワリと少し後ろに浮かんで、またフワリと着地した。

「まったく…。
高い所のは おやさいちゃんに任せなって」

そう言われラシェ様がえへへ…と恥ずかしそうに苦笑しつつ、自分を抱き上げてくれた人物を振り返った。

「クライドさん、朝の見回り終わったんですね?」

「ああ。
…やぁ、おやさいちゃん、豊作だね」

あたりのカボチャの山によく映える黒髪を風に柔らかく揺らしながら、クライド様がニコリと笑った。

クライド様も自警団の方。
魔法も剣術もこなす凄腕のアルビダでありながら、いつもラシェ様に寄り添っている、とても物腰が柔らかい人物。
先程の様に、さり気なくラシェ様を『守る』のは、この2人を見る上で新参のワタシでもすでに見慣れた風景だ。

「クライド様も、『ハロウィン』の『飾りカボチャ』を作ってみマスか?」

「ああ、その『ハロウィン』とやらの手伝いのつもりで来たしね。
…あと、助っ人も連れてきたよ」

クライド様がそう言いながらやって来た方を指差す。
その方を見ると、ウキウキした足取りの青年を筆頭に、3人ほどが畑にたどり着いた所だった。
見慣れた自警団の面々に、深々とお辞儀をする。

「クォル様、ラミリア様、バトー様。お手間をかけマス」

「なぁに、お安い御用だぜ、おやさいちゃん。お祭りの用意って聞いたら見過ごせねぇかんな!
…で、俺ら何すりゃいいの?」

目の前に広がる、うず高く積まれたカボチャの山を少し目を丸くして見ながら、やって来たばかりのクォル様が聞いてきた。
そして、手短なところの鮮やかな色の小さなカボチャを、物珍しそうに手に取るラミリア様とバトー様。
ワタシは改めて、方々に説明をする事にした。

「町中に形が良いカボチャを使って飾り付けをしようと思いマス。
形が悪い物は、お菓子や料理にして町中に配ろうかと」

「カボチャのお菓子!美味しそう〜」

「お料理は前日頃に用意するので、まずは飾り付けを量産するのをお手伝い頂ければ」

「飾り付けってどうするの?」

「そうデスね、ただ置いて飾るだけだと味気ないので、灯りが仕掛けられそうな大きさのカボチャは、ランプにしようと思います」

「カボチャをランプに?」

「ハイ。
『Jack-o'-Lantern』と言いマス。
『ハロウィン』の有名な飾りデスね」

聞き慣れぬ発音の単語に首を傾げる面々に、ワタシは見た方が分かりやすいだろうと、手短なカボチャを手に取り、簡単に『Jack-o'-Lantern』を作って見せた。
見る間にカボチャがオモチャのような様相になり、一同が感嘆の声を上げる。

「へぇ、何か…モンスターみたいな顔を彫るのね?」

「『Jack-o'-Lantern』は、『ハロウィン』に現れるカボチャのオバケなのデス」

「ふぅん、おもしろいな」

作物はあくまで食べる物であり、飾りに使うという習慣の無いリーフリィ人には目からウロコの様だ。
これに一番に食い付いたのはクォル様で、ワタシがあらかじめ 傍に置いて用意していた作業道具の中から小刀を手に取ると、自分も、と頭程の大きさのカボチャを手に取り、早速器用に彫り始めた。








…そこからものの数分。


「…どーよ!」

お見事Excellent!」

初めてカボチャに顔を彫ったにしては、刃運びも手際も迷いが無く、ワタシは思わずクォル様を褒め称えた。
ラミリア様がハァ、と軽くため息をつく。

「…アンタこういう事は無駄に器用よね、昔から…」

切るのだけは●●●●●●得意だからな♪」

フフンと満更でもないクォル様。
気分を良くしたのか、今度は大物に目をつけた様で、少し離れた場所に置いておいた、後からワタシが彫ろうかと考えていた観賞用大型カボチャアトランティックジャイアンに手を伸ばす。

「俺様、コイツも彫ってみて良い?1個動かすぜ」

「え、大きいデスけど…大丈夫デスカ?」

「なぁに、軽く動かすくらいなら楽勝楽勝♪」

とりわけ大型のカボチャは、人の身には大きく重い。
しかし、日頃から大剣を片手で振り回す様な剣術の使い手であるクォル様は、いとも容易く観賞用大型カボチャアトランティックジャイアンを一つ、自分の作業し易い位置にヒョイっと動かしてみせた。

「おお…『鬼』に匹敵する怪力デスネ…」

思わず口をついた言葉に、クォル様はフフンと片腕を上げ力瘤を作ってみせた。

…この方は『鬼』の血が流れているのではないか?

ともあれ、作業に早速没頭し始めたクォル様に倣い、他の各々方もカボチャの細工に取り掛かり始めた。
ラシェ様とラミリア様は、色とりどりの色のある小さめの観賞用カボチャペポカボチャに花や木の実などを添えた置き飾りや扉飾りを。
クライド様とバトー様は、それより少し大きめの、いわゆる普通の大きさのカボチャに、先程ワタシやクォル様が作った『Jack-o'-Lantern』を手本にして顔を彫っていく。

あぁでもないよ
こうでもないでしょ

ワアワアと皆さんが騒ぎながら傍で作業をしていると、先程まで一人で作業をしていた時よりカラダが軽く、暖かくなってくる。
無意識に口の端が上がってきて、
ああ、ワタシは今『楽しい』んだな
と感じる。

「ねぇ、コレ、明日とかさ、城下の子達とかも呼んできて皆んなでも作らない?」

数個飾り付けを作ったところで、ラミリア様がそう提案した。
パアッと顔を輝かせ、ラシェ様も賛同する。

「わあ、良いですね!きっとみんな喜びますよ」

「でしょでしょ」

2個目の観賞用大型カボチャアトランティックジャイアンに手を伸ばそうとしていたクォル様が、ハッとした顔で呟いた。

「えっ、じゃあ俺様、今日全部彫らない方が良かったりする…?」

「アンタ全部今日彫りきるつもりだったの…」

まだ数多あるカボチャの山を見ながら、ラミリア様がゲンナリと言った。
あははっと笑いながら、クライド様が作業の手を止めクォル様が先程着手していた1個目の観賞用大型カボチャアトランティックジャイアンを指差す。

「まぁクォルなら彫り切っちゃいそうだよ。
そんなデカイのでも、もう完成してるみたいだし」

見てみれば、確かにあの大きなカボチャには目鼻口が綺麗にくり抜かれ、見事な
『Jack-o'-Lantern』が出来上がっていた。
クォル様はムムゥと顔をしかめて顎に手を充てる。

「むぅ、次は勇ましいカボチャの戦士を作り上げるつもりだったのだが」

「…彫刻でもするつもり…?
それはまた明日ね…
あまり沢山彫り過ぎちゃうと、子供達にさせてやれないでしょ」

「えー、仕方ねーなぁ。
じゃあ明日は気合い入れてガキんちょどもにナイフでの彫り方指南してやるかぁ」

仕方ない、と言いつつも、クォル様の顔はとても楽しそう。
ふふふと笑いながら、山積みにされたカボチャを彫った後に出た実を、ラシェ様が繁々と見て思案し始めた。

「これだけくり抜いた中身が出てきたとなると、
今日はカボチャのシチューかなぁ…」

「じゃあエレジアさんに野菜もらってこようか」

「いいねいいね!」

「いやでもさぁ、とろっとろに煮込んだやつにさぁ、ミルクとチーズをたっぷり入れたソースでクリームパスタでも良くね?!」

「それも捨て難いなぁ…」

「お前らさぁ、作るのラシェだろーが…」

和気藹々と料理について話す方々を眺めつつ、こういう時、1番おのれがアルファである身なのを妬ましく思ってしまう。

「それ程までにラシェ様のお料理は美味しいのでしょうネ。
ああ、ワタシにも『ヒト』のお料理食べる事ができればいいのに…」

はぁ、とため息的にワタシがそんな声を吐くと、クライド様が尋ねてきた。

「ヒトの食べ物は消化できないんだっけ?」

「…ええ。
製造されて間もない頃、ワタシは自分という存在と『ヒト』との違いについての学習がまだ少し足らず、
とにかくワタシは『野菜』が好き過ぎて、禁じられてはいたものの、『ヒト』と同じ様に『食べてみたい』と思い、思わず体内に入れてしまった事があるのデスが…」

「…うわ、
よく壊れなかったなぁ」

「これでも最新の部類のアルファ デスので」

嗚呼しかし
あの一件で、絶対に食べてはいけないと分かりはしたが、
あの野菜達の美しい原色、
自然の作り上げた不思議なフォルム…
どうにも手を伸ばしたくなってしまう。
種の一つまでも食べられるなんて、なんて素晴らしいんだろう!

「…はっ、
もしかしたら種油はイケるかもしれまセン!」

オイルなどが主食?であるワタシ。
『オイル』に属する物なら体内に摂取する事が可能なのでは無いか…⁈

「おやさいちゃん、試すなら…
とりあえずキスビットに居る管理者さんに確認取ってからにしようね…?」

「…デスよ、ね…」

おっと、クライド様に止められてしまった。イケナイ イケナイ…。
せっかく友好親善の証としてリーフリィに派遣されたというのに、アルファの居ないこの国で、この様な事で故障でもして本国の手を煩わす訳にはいきません。
…ワタシとした事が。

「ともあれ、
彫り出したカボチャは勿体無いから、今日のところは城の料理長さんや孤児院に持って行こうか。
次彫ったら、今度は焼き菓子に混ぜ込んで使って…
そーか、彫るなら『ハロウィン』の日の2、3日前くらいが丁度いいのかな?」

ふむ、と思案しながらクライド様がそう口にすると、ラシェ様がハイと頷いた。

「そうですね、
実際『ハロウィン』の時に街の人皆んなに配る量を…となると、場所と時間が必要だと思いますから、1日以上は見て頂かないと…
作る為の場所と人手は、カボチャのお裾分けとお料理の試作がてら、これからお城の方々に相談してみますね」

「そうだな。…コレだけでも結構な量だし、俺も行くよ。
あぁ、おやさいちゃんも、城に『ハロウィン』の説明がてら、一緒に行こうか」

「ハイ、勿論デス!」

ああ本来なら立案者であるワタシがすべき事を、皆さまが率先してして下さって…
ワタシもアルファらしくしっかりしなければ。

ヨシ、とワタシが気合いを入れてみたのと丁度同時に、それまでそう言えば一言も発せず黙々と彫り作業をしていたらしいバトー様が、のそりと立ち上がった。

「…じゃあ、俺はお前らが帰ってくるまで詰所で休む…疲れた」

ンーと伸びをしてゴキゴキと首やら肩やら鳴らし、バトー様は大きな欠伸をした。
えらく熱心に作業に没頭していた様ですが、真面目なバトー様の事、余程丁寧に彫られたのだろうと、
ワタシはバトー様の目の前にあるカボチャを覗き込んだ。







素敵Fantastic
…コレは皆さんデスね?」

そこには5個の小さめの観賞用カボチャペポカボチャがあり、それぞれが違う表情で彫られていて…
それぞれ何となく、方々の雰囲気を醸し出していた。

「蔓が巻いてあるのがクライド様、こっちの葉っぱが付いた小ぶりのがラシェ様、この背の高いのはクォル様で、緑のはラミリアさま…」

ワタシが何気なく思った通りに言うと、バトー様は少し目を丸くして、心なしか照れている顔で目を泳がせた。

「……よく分かったな…」

「それぞれがよく特徴を捉えておいでデスよ。クォル様とは違う、繊細なタイプでお上手だと思いマス……
…アっ!」

そこまで言いつつ、ワタシは『ラミリア様のカボチャ』の陰になっていた、もう一つのカボチャの存在に気付いた。

…コ、コレは…!!!!







「『ワタシ』、デスカ?」

「…一応」

ワタシが尋ねると、バトー様は照れたように鼻の頭を掻いた。
陰に隠れていたその『Jack-o'-Lantern』は、ワタシの髪と同じ色の鮮やかなオレンジで、普段作業の邪魔にならぬ様、頭の上の方で二つに結んでいるワタシの髪型をご丁寧に模したのか、2枚の葉っぱが飾られている。

「嗚呼ッ!光栄デス‼︎凄くウレシイ‼︎‼︎」

ワタシは思わずソレを手に取り、掲げる様に頭上に上げて、クルクルと回って感謝の意を表した。
…しかし、ふと思った。

「…あの…これらの中にはバトー様が居ませんケド、…何故デスカ?」

「何故って…
テメェのをテメェで作るなんてキモ過ぎて出来るかよ…」

「エェ!そんな勿体ない…」

何を恥ずかしがる必要があるのだろう。
皆さんのが揃ったら素敵なのに!
ワタシが思わずシュンとしていると、ふと、ワタシの肩をポンポンと誰かが叩く。
振り返ると、叩いたのはクォル様の様だった。
満面の笑みでニンマリしている彼のその手には……







少しツリ目気味に顔が彫られた黄色いカボチャ。

「わぁぁ!流石デス‼︎いつの間に⁈」
「凄くかわいいバトーさんです!」

見た瞬間、ラシェ様ときゃあきゃあと思わず歓喜です!
ワタシ達の反応に満更でもなく満足したクォル様が、エヘンと胸を張った。

「ふっふっふ〜。
俺様に不可能は無ぁぁぁぁぁい‼︎‼︎
製作のポイントは、いかに『可愛く』するか。
…だって『バトーちゃん』カボチャだから☆」

「…オマエ、シメるぞ?」

『可愛く』の言葉にピクリと眉をひそめるバトー様をよそに、
並べられた『Jack-o'-Lantern』達にクライド様がさり気なくロウソクを仕込んでいく。

「えっと、コイツらに灯りを付けるにはこれで良いんだよな?」

「ハイ!…あ、点けてみマスカ?」

「せっかくだしな」

そういうクライド様に倣い、ラミリア様も端からロウソクを仕込んでいく。

「それにしても、
野菜をくり抜いて、中にロウソクを仕込んでランプ代わりにするなんて、なかなか面白い発想するモノよね」

「確かに。外国の色んな行事を取り入れるのは、鎖国状態だった俺らの国にはホント勉強になるよ」

「ふふふ。
…他には、雪も降り始める年の暮れに、大きな針葉樹に煌びやかに飾り付けをして、神様に感謝と祈りを捧げるお祭りも有るんデスヨ」

「わぁ、ステキ!
そのお祭りでも何かお菓子配ったりとかするの?」

「そうデスね。
その年1年、良い子にしていた子供には、飾り付けた木の下や枕元に置いた靴下の中に、赤い服を纏った白い立派なお髭の神様が、トナカイを引き連れてプレゼントを下さったり…」

「?神様が日頃の行いを直接裁定して下さるの?凄いお祭りなのね?

…まぁとりあえず、クォルはダメそうね、プレゼント貰うの」

「何で⁈俺様めっちゃ良い子じゃね⁈」

「何処が」
「自分で言った時点でアウト」
「来年がんばれ」

「ちょ、ヒドくない?お前ら」

そんなやり取りをしていると、カボチャの中にロウソクを取り付け終わった様。

「よっし、点けてみよーぜ」
「さっ、おやさいちゃん、どーぞ」

ワタシは促されるまま、早速指先に備わったライターで『Jack-o'-Lantern』に火を灯した。
暖かな光が灯り、カボチャ達がワタシ達を照らす。

「良いデスね…なんだか穏やかな気持ちになりマス」

「ああ、それが『心が暖かくなる』って事だね」

「おぉ、ナルホド」

まだまだヒトの感情については勉強中の身だから、こうやってヒトと経験を共有して知る感情は、本やデータベースから知る知識より何よりウレシイ。

「ハロウィンは主に夜に行うイベントですので、街中に『Jack-o'-Lantern』を仕掛けて灯りを灯せば、それはそれは綺麗デスヨ」

「へぇ、楽しみ!」
「じゃあいっぱい作らなくちゃだね」
「頑張るぞー!」

明日は街の子供達も呼ぶ様だし
更に賑やかにランタン作りが出来るデショウ。




沢山の美味しいお菓子と暖かなお料理

色とりどりのカボチャや草花を
街中にいっぱい飾り付けて…

どうか
楽しいハロウィンになります様に。


I hope I will be a
wonderful Halloween

『おやさいちゃんと、
はっぴーはろうぃん。』
*fin*




おわりに

『code:0831』、通称『おやさいちゃん』のお話でした(^^)

名前は…いくつか考えてはみたんですが
やっぱ坂津さんに相談した時に考えて貰ったアレかなぁ…とか。
早く決めなくちゃな…。

先月末から今月頭、
少し気分が落ち込んでしまう出来事が続いていて
この企画のお陰で何とか生活のモチベーション…というかテンション?を上げる事が出来ました。

日頃自由が効き辛い身としては
やっぱ室内で出来る楽しい事を見つけとくのは大切ですね(^^;







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普段は育児に追われております…
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