テキトー手探り創作雑記帳

個人的な趣味なモノを、書いたり描いたり

【PFCS】SS『オクトパス☆ラプソディ〜その1〜』

はじめに

そう言えば
他所様のSSで満腹幸せ(*n´ω`n*)で
最近うちの子達を
ちっとも冒険させてなかったなぁ
とか思ったので
久々に書いてみました。

補足

↓一応水着イベントから繋がってますが
yourin-chi.hatenablog.jp
読んでなくても読めます
(`・ω・´)キリッ

あと、
yourin-chi.hatenablog.jp
yourin-chi.hatenablog.jp
↑この二つを読んどくと良い、かも?
(推奨)

『オクトパス☆ラプソディ〜その1〜』


クライド達は、新たなる休暇先を探していたコードティラルの国王・レイザスの命により、視察団という名目で皆んなでラビリンスに海水浴にやって来ていた。


********

事の発端は
遊びに来て、2日目の事。

浜辺で遊ぶクライド達から少し離れ、
ラシェがシルディと一緒に浜辺の岩場で休んでいると、ラシェの肩に乗って遊んでいた彼女が飼っている『ラ・ドゥーナ』(リスの様な動物)のラズリが、急に降りて遊びたくなったのか、突然ラシェの肩から飛び降り、浜辺の方に駆けて行ってしまった。

その拍子、

『…カシャン!』

と小さく音がして、何かが『コン!コン!……ポチャン…』と音を立てながら下に落ち、岩場の隙間に入り込んでしまったのだ。

「?ラシェ様?ラズリが降りた時、何か落としたみたいですけど…」

そばに腰掛けていたシルディが、落ちたと思われる物を軽く追いつつ、ラシェにそう声をかけると、
何か落ちてしまったというのに気付いていなかったラシェは、え?と思わず首元に手をやった。

…いつも肌身離さず首にかけているネックレスが、無い。

「…!
あ、あの…っ、シルディ様、どこに落ちたか見ました⁈」

「は、はい、…えっと…ここの、隙間に…」

何を落としたのか分からないながらも、シルディは、落ちた岩場の隙間に手を入れようとしながら答えた。

「あの、何が落ちたのです?」

「ネックレスです。乳白色の、指の爪くらいの大きさの石で…。私の放出魔力がまだ不安定な頃、魔力の収束用として貰った物なんです…。魔除けになるからって」

「!まぁ、大変…!
…えっと…白い石ですね…?上から見えるかしら…」

シルディは一旦手を引っ込め、そして2人で隙間を覗き込む。
どうやらこの場所は、潮が満ちると海に沈む場所らしく、隙間の中は潮溜まりになっていた。
女性の腕が通る程の細さのその潮溜まりをよく覗き込むと、奥の方に白っぽく…虹色にゆらめく何かが見えた。
“あ、あった!”
ラシェはそう思い、思わず躊躇わずに潮溜まりに手を入れ、見つけた白っぽい何かに手を伸ばす、
…が。

突然、何かが指先に吸い付き、そしてその指を伝ってか、その何かが絡みついてきた。

「きゃッ…きゃあぁッ!」

「ラシェ様⁈」

突然悲鳴をあげたラシェにシルディがビックリして、そして悲鳴の元で有りそうな潮溜まりから、慌ててラシェの腕を引き抜こうと彼女の腕を取った。

…抜けない?

この岩場の隙間は抜けにくくなる様な細さでは無い筈だが、何かがラシェの腕を引っ張っているのか、シルディの力ではビクともしない。

「な、何が…?魔物…?」

少々痛そうにもしているラシェを助けようとするが、どうにもならずシルディが狼狽えていると、ふいに頭の上から声がかかる。

「…シルディさん、少し変わってくれるかな?」

いつの間にか、クライドが波打ち際からやって来ていた。

「クライドさん…」

腕が抜けず涙目のラシェの肩を安心させる様にポンポンと叩いてやると、クライドはシルディに代わって、引き込まれているラシェの手を取ろうと細い潮溜まりに腕を突っ込んだ。
潮溜まりの中でラシェの指先の方へ手を伸ばすと、確かに何かがラシェの手に絡みついているのが判る。

「…ん、コイツだな…?
ラシェ、少しビリっとして痛いかもしれないけど、我慢して?…引き剥がすから」

「は、はい…」

よし、と、ラシェを潮溜まりからすぐに引き抜けるよう彼女の体を支えつつ、クライドは口の中でボソボソと何かを唱え始めた。

“あ、何か魔法を…?”

ラシェはそう思い、いつ痛みが走っても良いようギュッと目を瞑って身構える。
クライドは、ラシェの腕を潮溜まりに引き込んでいる何かの一部を探り当てて掴み、聞き取れない言葉を紡いだ。
一瞬、ビリっと指先が痛んだが、グイッとクライドに体を引き上げられ、ラシェは潮溜まりから瞬時に解放される。

「で。…よっ…と!」

クライドは、潮溜まりの中でラシェの腕から魔法を使って引き剥がしたモノを、潮溜まりの中から引き上げた。

『…ずるり…』

クライドが引き上げたソレは、
それはそれは見事な虹色に輝く極彩色の…
『タコ』
だった。

「虹色の…、タコさん…?」

どうやらその触腕に吸い付かれて巻き付かれていたらしい、赤くなった腕をさすりつつ、ラシェはおっかなびっくりクライドが手にしているタコと思われる物体を覗き込む。
どうやら、クライドから魔法を食らい、気絶しているようだ。
よく見るとその体に、先程潮溜まりに落ちてしまった、あのペンダントが絡みつくように引っ付いている。

「あっ!…良かったぁ…」

ラシェはすぐさまタコに絡みついたネックレスを手に取った。
…少々タコの体液でべたっとしてしまったが、失くなってしまう事に比べれば大したことはない。

「…ああ、何で潮溜まりなんかに手を突っ込んだんだろって思ってたんだけど、…それを拾おうと思ったのか」

「はい…。御迷惑お掛けしました…」

クライドの言葉に恥ずかしそうに笑うラシェの肩に、またラズリが戻ってくる。

『キュイ、キュイー』

自分が発端とはつゆ知らず、ラズリは恥ずかしそうにしているラシェを慰めるがごとく、鳴きながら彼女の頬に頬擦りしてくる。
横でラシェの赤くなった腕を診ていたシルディが、飽きれたように溜息をついた。

「もう、ラズリったら…。ラシェ様が大変な目に遭ったのよ?」

『キュイー?』

そのやり取りを見て、何でこんな事になったのか理解したらしいクライドが、ははは!と笑ってラシェに言った。

「潮溜まりは意外と危ないんだよ。今みたいに、奥には何か生き物が入り込んじゃってる時があるからさ。
…こういう時は呼んでよ?」

「すみません…」

と、答えつつ、
今回ばかりはクライドにお願いする訳にはいかなかったし…
とラシェは思っていた。
…何せ、あのネックレスをくれたのはクライドなのだ。
まだコードティラルがグランローグと戦争していた、ラシェがコードティラルに来たばかりの、あの頃。
魔力が固定化されていないラシェに、放出魔力を察知して呼び寄せられる魔物を避ける為の『魔除け』として貰った物。
常々、「代わりならいくらでも作れるから、気を遣わず使って」と言われているが、
…あの日、あの時…。
故郷も家族も失い、新たな慣れない地で心細く思っていたラシェにとって、クライドから自分にと、忙しいラーディアに頼み込んでまでわざわざ用意してくれた このネックレスは、かけがえの無い『宝物』なのだ。
…クライドから『初めて貰った物』でもあるし。
“いつも着けてるから留め具が緩くなってるのかな?
今度直しに行こうっと”
ラシェがそう思っていると、いつの間にか騒ぎを聞きつけたらしい クォル達がやって来ていた。

「どうしたのー?大丈夫?」
「わぁ!ラシェちゃん、どうしたのその腕⁈」
「クライドが居なくなったと思ったら…」

口々に話しかけられ、ラシェは苦笑しながら答えた。

「…タコさんに巻き付かれてしまいまして…」

「タコさん…?」

ラシェに言われ、クォル達はラシェが指差すクライドの手元を見る。
…と、丁度気絶していたタコが目覚める所だった。

…ウニョウニョ…
ぐにーん ぐにーん!

クライドに触腕を2本ほど掴まれているそれは、残った触腕で懸命にクライドから逃れようとジタバタ ウニョウニョと抵抗している。

「ぅわぁっ、ちょっと待てって…!
暴れなくても放してやるからさ…」

クライドは暴れるその虹色のタコを、
先程の潮溜まりに放り込んだ。

「あんた…よく触れるわね…」

と、げんなりとした顔でラミリアがクライドに言う。
ラミリアは素手や足で戦うスタイルの格闘家、という性質上からか、はたまた単純に乙女だからなのか分からないが、とにかく、
ヌルヌル、ドロドロ、ヌメヌメした体皮を持つ生き物が苦手である。

「しかし凄い色のタコね…」

「…んー、多分だけど、『レイオクト』っていう種の子供だと思う。小さいし」

そう答えつつ、クライドは先程タコを放り込んだ潮溜まりを覗き込んだ。
放り込まれたタコは、潮溜まりから少し顔を出し、覗き込んできたクライドに向かって、先程の仕返しとばかりに ピューっと可愛らしく墨を吐きつけてくる。
だが、まだ墨を吐き慣れていないのか、覗き込むクライドまでは むなしくも届かず、墨は可愛らしく小さく弧を描いて下に落ちた。

「あはは!威勢いいなぁ、お前」

「小さいって…。タコさんって、普通これくらいの大きさじゃないんですか?」

微笑ましくそれを見ていたラシェがクライドに尋ねると、クライドはニコリと答えた。

「成熟体の成体レイオクトは、そりゃあもう大きいらしいよ。触腕1本で簡単に人間握り潰しちゃうくらい。
…大体ここら辺近海に生息していて、リーフリィの方には居ない種だね。海洋生物の図鑑で見たことがあるくらいだから、さすがに俺も初めて見るよ。
でも、確かここいらでも滅多に見る事が無い種の筈なんだけど、運が良かったって事なのかな?」

「珍しいタコさんなんですね」

「まぁ、そもそも個体数が少ないんだろうなぁ。
仲間以外に対する警戒心が強くて、滅多に巣穴から出たりしないらしいし、基本は温厚。
…ただ、少しでも敵意を見せると、確実に相手の動きが完全に止まるまで攻撃してくるらしいよ。」

ケロッと言われたクライドの言葉に、ラシェを始め一同ゾッとして、改めて潮溜まりで懸命に墨を吐くレイオクトの子供を見た。

「そ、それってつまり相手が死ぬまで…って事?」

「うん。
まぁ、ほら、敵意さえ見せなきゃ良いんだし。それに この子は結構可愛いじゃん。

今はコイツ、俺がさっきラシェから離そうとして気絶させたもんだから、俺にめちゃくちゃ怒ってるけどね」

ただ、そう言いつつも、クライドは1人首をかしげた。

「本来なら、レイオクトはこんな人気の多い場所に居る筈ないんだけど…。
コイツ、狩かなんかで巣から離れた時、仲間と はぐれたんだろうなぁ。
しかも多分、潮が満ちてる時に岩場に入り込んじゃってるうちに、いつの間にか出られなくなったとか…」

「じゃあ、この子が子供なら、この潮溜まりから出してあげて海に放しても、巣穴まで1匹で帰れるのでしょうか…」

ラシェが心配そうに尋ねると、クライドは「うーん…」と唸った。

「…正直分からないな。
そもそもレイオクトは食用でも美味しいんだ。
…あ、ホラ、あれだよ、あれ。ライスランドの料理コンテストん時さ、何か出場出来なかった女の子の料理人さんがさ、あの…何だっけ、『タコヤキ』だかいう料理の中に入れてたやつ、アレがレイオクトらしいよ。美味しかったよね」

「…ああ、あの虹色の…!
そっか、コイツなんだ…確かにアレ、虹色だったわ…」

へぇーと、みんながしげしげと潮溜まりの虹色のタコを見る。
クライドはさらに続けた。

「大人のレイオクトを捕まえるのは、死を覚悟しなくちゃならない程難しいけど、このくらいの子供なら簡単に捕まえられる。
…海に放したとこで、近場で捕まっちゃうだろうな…」

「何だか可哀想ですね…」

潮溜まりのレイオクトの子供は、シュンとするラシェを見てか、次第に墨を吐いて威嚇するのをやめ始めた。
話を聞いていたクォルが、

「じゃあさ、コイツ、安全な場所まで俺様達で連れてってやろうぜ」

と、潮溜まりからレイオクトの子供を むんずと掴んで引き揚げつつ提案した。

「幸い、俺様達にはバトーちゃんが居るから、船に乗せても干からびる事無いだろうし、安全に連れて行ける。
どうせ休暇もまだ残ってるんだ、ちょっと沖までマリンクルーズと洒落込もうや」

なー?と掴んだ手にウネウネと絡みつくレイオクトの子供に、クォルは無邪気に笑って話しかけた。

「…ま、まぁ、つ、連れてくのは賛成するけど、私には近づけないでよ…ッ」

ラミリアが若干冷や汗を流しつつ口を挟む。
その様子に、クォルはニヤリと笑った。

「何お前、タコも駄目なの?…ほら、見てみろって。結構愛敬あって可愛いぜ。
…よっ」

そう言いつつ、クォルはラミリアの肩にレイオクトの子供を無理やり乗っけた。
思わず硬直するラミリアの肩(海で遊んでいたので当然水着)から、レイオクトの子供が、ウニョーッとラミリアの体を伝って下に移動しようと動き出す。

「ぎゃー!バカクォルー‼︎…ちょ、やだやだ!待って待って!イィヤァァァー!!」

あのラミリアが、悲鳴をあげつつ動けないでいる。
クライドとバトーは、そんな珍しい光景に思わず笑いを堪えた。

「ホント苦手なんだなー、ラミリアって…」
「勉強になったー」

「あ、あんたら!お、覚えてなさいよっ…!
っていうか…、ちょ、ま、そっち側は駄目だってば…っ!」

ラミリアの胸側にレイオクトが降り始めたので、仕方ねーなぁと、クォルがまたヒョイっとラミリアの胸元に居たレイオクトを、さも何事も無かったかの様に掴んで彼女から引き剥がす。
ラミリアは冷や汗ダラダラと、キッとクォルを睨んだ。

「…オマエ、アトデ コロス…!」

「何だよー、取ってやったろー?」

「ていうか、…あんた今、少し胸…触ったでしょ…」

「!…ば、バッカやろー、触ったんじゃねぇよ、当たったんだよ!
だ、第一なぁ、俺様はッ、触るならもっと正々堂々と真っ正面から触る!」

「威張んな あほう!」

何かいつもの調子に戻ってきたので、あの2人は置いといて…。
クライドは、クォルが手に持つレイオクトの子供をヒョイっと取ると、もう一度潮溜まりに戻した。
レイオクトの子供は「ピキーッ!」と鳴いて若干お怒りモードだ。

「ごめんごめん。早く容れ物探さないとな。
…しかしアレだな…、やっぱりタコって、匂いに反応するんだなぁ」

「そういうものなのです?」

ひょっこりと覗き込んだラシェに、クライドは首を縦に振った。

「試しに…ラシェ、またコイツに手を出してごらん。今度はもう大丈夫だと思うから」

「?は、はい…」

ラシェがおずおずと手を出すと、怒っていたレイオクトは鳴くのをやめ、ラシェの腕の方にニョロニョローっと這い上がってきた。

「わっ、わわ!」

「はいストップー」

ラシェの腕を伝って上まで上がろうとしたレイオクトを掴み、クライドは今度は自分の肩に乗せた。
レイオクトは、また「ピキーッ!」と怒って鳴きながら、クライドをベタンベタンと触腕で叩いてくる。

「イタっ、痛いって!
ほら、女の子は『いい匂い』がするからね。…まぁ あと、吸盤の並び方から見てもコイツ多分オスだし」

“タコでもヒトの雌雄が判るのかねぇ?”
やれやれとクライドが甘んじてレイオクトの攻撃を受けていると、いつの間にやら居なくなっていたバトーが、容器を抱えて戻ってきた。

「…適当に貰ってきたが…コレで良いか?」

そう言いながら、バトーは近くの波打ち際で、持ってきた容器に海水を注いで、クライドをベタンベタンと叩いていたレイオクトを掴み、容器の中に入れてやる。
最初は戸惑う感じだったが、レイオクトはご機嫌にのべーっと体を伸ばしてくつろぎ始めた。

「ん。良さそうだな」

「うん。
また潮が満ちたら、どっか行っちゃうかもしれないしな…一旦コレで連れて行くか。
温度調節は頼むわ。」

「へいへい」




今日はもう沖に出るには少々遅い時間だ。
レイオクトに餌を採ってやりつつ夜まで過ごし、一行は、明朝舟を借りて沖まで出てみる事にした。



さてさて
どうなる事やら…




*『オクトパス☆ラプソディ〜その2〜』に続くッ*


おわりに

鉄腕DASH観てたら
いつの間にかこんな事に(^^;)


何のかんので生き物(モンスター)好きなクライドですが、
魔物が多いグランローグの王子なので
基本的にモンスターの扱いに慣れているのです…

ちなみにここでのラシェのカッコ。

最近紙とペンを持つ隙が出来ないので
ibispaintで描きまくってます…
iPhoneだと家族に怪しまれないのよ…)
誰か良いスタイラスペン下さい。


さぁ次は冒険パートだよ!(多分)








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