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テキトー手探り創作雑記帳

個人的な趣味なモノを、書いたり描いたり

【PFCS】SS・『金と黒の邂逅』

はじめに

今日は
自警団組が誇る常識人、
トー君のお話です。

彼、
実は唯一
一人旅 兼 一人暮らし経験者なので
1番 生活能力が高かったりします。

ちなみに その他は

  • クライド → 王子なので王子育ち(察して下さい)
  • ラシェ → 料理の腕前は良いが、一人暮らしは未経験
  • クォル → 料理の腕がとにかく壊滅的。
  • ラミリア → ザ・男飯。
  • カミア → 料理はそこそこだが、紅茶にうるさい。野宿はダメ。

意外にみんな箱入りなんだと気付きました…(滝汗)





SS『金と黒の邂逅』

『海を越えて
葉のそよぐ大地へ行きなさい。
貴方の『守護精霊』は
きっとどこかにいるはず』



記憶に遠い昔
母にそう言われ、
トーは独り
『水の部族』の里から旅立った。

******

古来より、
『水の部族』の民には
生まれながらにして天性の『水』の力が宿る。
15歳になると、
成人の儀として
それぞれに相応しい『守護精霊』が召喚され、
唯一無二の契約を交わし、
そこから『水の部族』は自らの『守護精霊』と一生を共にする。

…だがしかし
『水の部族』の民であるにも関わらず
稀に15の歳を迎えても
『守護精霊』が降りない者もいる。
15の歳まで自らが『守護精霊』とされる未成人に対し、
『守護精霊』の居ない成人は『穢れ』が有るとされ、
『水の部族』の里には居る事が出来なくなり、
『守護精霊探し』として
里から外に出される事になる。
トーはそんな稀有な存在だった。
彼は成人の儀で
『守護精霊』を得る事が出来なかったのだ。

******

さて
外郭大陸は、
リーフリィ大陸の…まるで外郭の様にある大陸だ。
リーフリィと外郭の狭間の海峡には
どこも不思議な海流が存在し、
なかなかに船での行き来が難しかった事から、あまり二つの大陸の交流は盛んでは無い。
今でこそグランローグ国の魔法の力を持って
不思議な海流の流れを抑え込んで普通に行き来出来ているが
本来行き来する為の唯一の方法は、
リーフリィ大陸の北に位置するグランローグ北から渡る方法だ。
しかし、ここは
グランローグがリーフリィ大陸で戦争を起こしていた頃など
戦闘力を持たない人間など
数年に渡りほぼ利用不可能なルートだった。

トー
故郷で『守護精霊』こそ持ち合わせなかったものの、
『水の部族』ではかなり優秀な『氷』の造形魔法の使い手であった程だったので、
何とかグランローグが放った魔物の群れを蹴散らしながら、
グランローグ北の海峡から
グランローグを大きく迂回する形でリーフリィ大陸に入り、コードティラルへと渡ったのだ。


ひとまず
コードティラルを拠点として生活をしようと思っていたバトーだが、
コードティラルの城下に入ってすぐ
広場でこんな募集を耳にした。

『国王直属遊撃騎士団設立にあたり
腕に自信のある者ならば
老若男女種族出身問わず募る』

しかも
団員となれば
無条件に衣食住を約束されるらしい。

『ふぅん…どこの馬の骨とも知れないやつでも 良いってのか…。
平でも住むとこ貰えるなら安泰だし
いっちょ申し込んでみるか…?
これがダメなら南のカイザートまで行ってみるのもアリだしな…』

魔物とはリーフリィ大陸に入ってから幾度となく戦いはしたが、
このリーフリィ大陸のヒトとは戦ってはいない訳で、リーフリィ大陸の強者とはどれくらいのものなのかは丁度知りたいところであった。

選考は
希望者同士を戦わせ、
勝っても負けても関係なく
所作や品格などを国王自らが吟味して
総合的に決めるらしい。

募集期間は3日後までの様だった。

トーは急ぎ城に向かい 申込みを済ませ、
当座の宿を探し、ひとまず身体を休める事とした。



城下の宿は、先程見た告知の応募者で既に満員だった。

『…本当に大陸中から来てるんだな。
街の外は魔物が多いし、
なるべく野宿は避けたいところだが…
さてどうしたもんかな。』

ふむ、とバトーは顎に手をやった。
何より
何故か先程から
やたら宿の先客らしき野郎ども数人が
ジロジロと下卑た目で自分を見てくる気がする。
…理由は分かる。
大方
トーの事を女だと思っているのだろう。
部屋がなく困っているバトーを、女だと思って誘おうと狙っているのだろう。

『俺のことを女だと思って
声を掛けてきやがったら
思いっきり のしてやるかんな…!』

イライラした感じで溜め息付いていると、
ふと自分の肩をチョンチョンとつついてきた奴がいた。

お兄さん
…ちょっとちょっと。」

若干睨みつける様に振り返ると
特にそんなバトーの表情など気にする様子も無く
にこやかに笑う、黒髪の少年。

「良かったら
俺と相部屋になりなよ。
旅は道連れだし。
…おじさん、良いよね?」

「え、あ…?お、おい…!」

こちらの有無を訊かず、黒髪の少年は宿屋の主人に話を進めていく。
歳の頃はバトーと同じくらい…だろうか。
耳が尖っていたり肌が白かったり…一応アルビダの様だが、
とにかく真っ黒な黒髪が目立つ。
『水の部族』は皆 金髪碧眼だったし、
リーフリィに入ってからは
とにかく色とりどりな髪の人種が多かったのだが、
そう言えば
黒髪は初めて見かけた気がする。

「…ほらほら、おじさんが良いってさ。
宿代払ってきなよ、お兄さん。」

『…それと、
さっきから気になってたけど
コイツ、ちゃんと俺の事
一発で男だってキチンと分かってやがるぞ…?何なんだ?』

ポカンと口を開けたままのバトーを、
黒髪の少年は
カウンターの宿屋の主人の所まで
ズルズルと引きずって行く。

まぁ、歳のくらいは俺くらいみたいだし
そこまで警戒する事は無いか…
いざとなりゃ
どうとでも出来るだろうし
魔物の多い所で野宿なんて御免だ。
…ここは一つ甘えておくとしよう。

トーはそのまま
黒髪の少年と相部屋という形で宿を取る手続きを済ませると、
改めて黒髪の少年に向き直った。

「…助かったよ、黒髪(ブルネット)。
他の奴らは気にくわない感じだし
野宿は避けたい所だし
正直困ってたんだ。」

「なんのなんの。
ホラお兄さん 綺麗だからさ?
あそこらの他の人達、
絶対 君の事女だと思ってて
後々面倒そうな事になりそうだなーって。
…お兄さん、遊撃騎士団の募集で来たんだろ?」

「え、あ…まぁな。」

「だよね。
だったら選考前の厄介事は
なるべく避けないとね。
…ほら、行こ行こ。」

狙っていたカモが、掻っ攫われたとあっては、
先程の男たちが突っかかって来かねない。
トーは、ともあれ黒髪の少年に従う事にした。

******

黒髪の、少年…というか
年を聞けばバトーと同い年だった。

名前はクライド。

北の方の小さな村から
『遊撃騎士団』の募集を聞いてやって来たらしい。

「北の方は『黒髪』が多いんだよ。
…って言っても
ここいらじゃ『金髪』も充分珍しいよね?
トーは何処から来たの?」

「…『外郭』。」

「『外郭』って、『外郭大陸』?
うわぁ!初めて会ったよ‼︎
…って事は、
やっぱりバトー強いんだな。」

え?
言われて そう声を出す前に、クライドに真っ直ぐな目をされて続けられた。

「今は『外郭大陸』へのルートは
グランローグの魔物だらけだ。
そうそう一般人は渡って来れない。
…この宿屋に来てる人達、
みんな『遊撃騎士団』への士官を目指してるみたいだけど
正直、1番強いを持ってたのバトーだと思ったからさ。」

「…おだてても選考で当たれば手加減しないからな。」

「あはは!…やだなぁ。
大体お世辞じゃ無いし、
俺は強い奴とは正々堂々勝負したい。
トーは魔法の使い手だろ?
『人間』なのに凄いよな。」

「!」
『こいつ、話してないのに
何処まで判りやがるんだ⁈』

トーは内心嫌な汗が止まらなかった。
思わず怪訝な顔をしていると、
クライドはニコリと笑って言った。

「別に不思議な事じゃないよ。
強いかは、見れば判るもんだから。
…弱いと判らないけどね。」

「そういうもんか?」

「そういうもん。
…男か女かもで判るし、
魔法の力だって、放出魔力で判る。
トーはこの大陸の人間じゃないから、放出魔力の制御なんかしてないだろ?
垂れ流し状態だから、少し魔法をかじってる奴なら すぐ判ると思うよ。」

そう言われ、
トーはハタ、と気付いた。

『そう言えば俺
コイツが話しかけてくるまで
コイツの気配に気付かなかったな…。
…ひょっとしなくても
コイツ…、』

…強い?

魔法の話をしてるって事は
魔法には精通してるって事だよな?

コイツ自体、
一見何だか拍子抜けするくらい
飄々としているが
…確かに
最初から少しも隙が無いのだ。

『他の奴らに比べたら
断然コイツは合格候補だな…
…仲間になるなら儲けもんだけど
敵には…したくないな。』



今まで
閉じこもっていた世界で暮らしていたが
やっぱり外界に出ると
面白い奴はいるもんだな…

コイツと一緒に召し抱えられれば
少なくとも
退屈だけはせずに済みそうだ。





この日は選考会に備え
これ以上は深く会話はしなかった。

これが後に
同じく遊撃騎士団として召し抱えられ、
更に
長らく城下で自警団として
共に名を馳せる事になる
トーとクライド
2人の出会いである。





『金と黒の邂逅』* fin *




補足〜髪の色の話〜

リーフリィや外郭では
みんな結構カラフルな髪の色をしていまして、
例えば
ラシェの薄紫の髪
クォルの水色の髪
ラミリアの草色の髪
カミアのミントグリーン…etc
↑これがスタンダード。
一方で
黒、金、茶(赤毛)などの髪の色の人間はあまり居らず、
ナチュラル』などと呼んで区別したりしてます。
ナチュラルは
魔法に特化した血族に多く設定しているつもりです)

特にクライドの様な黒髪は珍しく、
…ぶっちゃけていうと『魔族』の証です。
(全ての色を混ぜると黒になるから、
というイメージ。)

グランローグ出身者は
ほぼほぼ黒髪、という事になります。
(勿論ウチの国設定ですので
他国には影響有りません(^^;))

トーの『水の部族』は
みんな『金髪碧眼』の部族です。
多分部族の村に行くと
めっさキラキラしてます(笑)

ラシェの髪の色は
薄紫で塗る事が多いのですが
実はイメージ的には『銀髪』のイメージです。
FE聖戦のディアドラ的な?

ああ、そうそう。
裏設定で
実はクォルには3人のお兄ちゃんがいて、
(…ほら、クォルってどう見ても
末っ子気質…)
彼らもまた水色の髪であり
前髪などに青くメッシュ入れてます。

キャラクターの絵を
カラーで描く時、
色塗りで1番楽しいのが
私は『髪』なので、
どうしてもこだわってしまいます…(^^;)

おわりに

せっかくなので
今度は
選考会での
クォルとラミリアとの出会いも
トー君視点で書いてみようかな(^^;)
あとは
トー君と『守護精霊』の話とか
原案ストーリーでも書いていないので
いつか書こうかな。




その前に
ショタイベn…じゃなかった
こどもの日イベ、参加したいですねぇ。
ロリ ヒロインとか
ちびっ子格闘家とか
めっさ描きたい…(*´Д`*)





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