読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

テキトー手探り創作雑記帳

個人的な趣味なモノを、書いたり描いたり

ちょっとしたSS・3『友』

はじめに

『PFCS』に参加させていただいてる子達の紹介を兼ねまして
私が過去に書いたオリジナル小説から
SS的な形でアップしておきます。

今回は
リーフリィのメインヒーロー・クライド(このSSではサガ)と、
魔法薬学研究員・ラーディア(このSSでは宮廷魔術師)のお話を持ってきました。

中途半端から始まり、
中途半端に終わります(^^;)
※細かい説明いらねーやい!って方は、
目次から〔 オリジナルより抜粋『友』〕を選んで飛んでください。
【目次】

『PFCS』参加者様への注意事項

◉以下のSSは、『PFCS』に参加させていただいてる子達の元ネタのお話から一部を抜粋して載せています。
◉魔法の概念や世界観など、『PFCS』用には書き起こしてません。過去に書いたオリジナル小説からそのまま打ち出しています。
◉文章中の単語について
『サガ』→『クライド』
『魔族』→この話では、妖怪族の交配が進んだ存在ではなく、あくまでも『魔物』を使役する、ヒト並に高い知能を持った、『人型の魔物の上位種』という種族です。
◉コードティラルとグランローグがまだ戦争をしている時期のお話です。
『PFCS』にはその後の平和になった国での彼らを参加させているつもりです。
実は個人的に、彼らのアフターストーリー的に楽しませて貰ってます。てへ(´>∀<`)ゝ
◉あくまで、彼らや町の雰囲気の参考程度に読んでいただければ幸いです。

上記をご理解の上、お読みいただければと思います。
ややこしくてスイマセン(^^;)


オリジナルより抜粋『友』

補足:エルフの里に行く為に、城の守りの補助をラーディアにお願いしにきた所です。

コードティラルには、魔物や魔族からの脅威から国を守る為、巨大な神聖結界が張られている。
普段はカミアや城の神官達が結界の維持に勤めているが、城の神官達は一人で維持する事は出来ず、エルフの森から魔法の指南役として派遣されているカミアが、一人で担っているのが現状だ。
しかし、カミアとてあくまで派遣されているだけの身、サガ達騎士団の仕事に回復役として同行したり、魔力を使わないのを目的とした休息を取る事はある。
そんな時、城の神官達が総出で結界維持を行いはするが、人数が十人程は要る為、当然なかなか人員が回せない時も出てくる。
そういった場合、一体どうするのか。
…実は、結界の維持が出来るのはカミア一人ではない。
じゃあ、なぜ日頃維持しているのがその人物ではなく、派遣されているカミアなのか。
それは…。


「まったく…。私は忙しいんだがな。」

コードティラル城の中庭の奥の方。
その一角にある、城のデザインを応用した白い大きな建物の中の一室で、一人の青年が目の前の人物を背を向けたまま、軽く横目で睨みつけながらそうぼやいた。鼻の上に乗せるように掛けている丸眼鏡がギラリと光る。
睨みつけられた人物…サガは、だらだらと冷や汗を垂らしながら、若干顔を逸らし、青年に恐る恐る進言を試みた。

「いや、だから…、ちょっとカミアさんと一緒にエルフェリア大森林に行かなきゃ行けなくてですね、そこを何とか…、していただけたら光栄かなとか何とか…。思うわけなんですが、ラーディアさん…。」

 サガに恐る恐るそう言われた青年…ラーディアは、その手に持っていた紙の束を軽く目を通し、ふうとワザとらしく大きくため息をついて見せると、その顔に掛かっていた長い象牙色の前髪を片手で大雑把に掻き上げ、もう一度、後ろに向き直って改めてサガを睨みつけた。

「…で?この前は…何だ?人が新型魔法具の研究してる最中に、白虹石に魔力収束魔法込めろとか…。…私は何だ、あれか、便利屋か。」

「しょうがないだろー!ラーディアしか出来ないんだからさ!」

「ハッ。そう言って、面倒な事ばかり私に押し付けているのはどこのどいつだ!まったく…私は何も囚われずに研究がしたいだけなん……だ、…っ!」

言いかけて、ラーディアはふと何かに気付いて言葉を切った。
その目線の先には、サガの後ろの方に控えていたらしい…菫色の髪の少女。
ラーディアが、その顔を見るなり、しまったっという顔をするのとほぼ同時に、ラシェが矢継ぎ早に口を開きながら頭を下げてきた。

「す、すみませんっ、ご迷惑をお掛けしてしまって…。あ、あの…っ、サガさんを責めないで下さい!ラーディア様しか出来ないと聞いてお願いしたので…っ!」

「わ、わかった!わかったから頭を上げてくれ!」

ラシェがキョトンとながら頭を上げると、ラーディアが、またワザとらしくため息をついて、彼女の横に居るサガを改めて睨んだ。

「…お前な…、誰か連れて来ているなら連れて来ていると言えよ…。」

「何言ってんだよ、机と書類と睨めっこしてこっち見なかったの、お前だろうが。」

サガにそう言われると、ラーディアは軽くチッと舌打ちし、バツが悪そうに頭を掻きながら、今度はラシェの方を見た。

「…君がラシェリオ、だな。」

「あ、は、はい。」

「お初にお目に掛かる。私の名はラーディア・エディオ…、コードティラルの宮廷魔術師だ。宜しく頼む。」

「!…はいっ、宜しくお願いしますっ。」

ラシェはペコリと頭を下げる。
それを見やって、ラーディアは、机に放り投げてあったらしい髪留めで自分の長い髪を後ろで大雑把に一縛りにすると、ドカリと机の前の椅子を引き寄せて座った。
そしてもう一度、サガを軽く睨む。

「……それで、なんだ。エルフェリア大森林に行くという事は、その子の魔力安定儀式でもしに行くのか?それなら誰か一人がその子に付いて行けば充分だろう。何故私が結界保持をせねばならん。」

「そろそろカミアさん、定期報告で一度あっちに戻らなきゃならないんだ。それでついでだから丁度いいし、ラシェの方も…。」

「城の連中はどうした。何故奴らがしない。」

「丁度交代時期と重なったんだよ。第2隊は診療の番だし…。」

「なら何故そんな時期に行くのだ。時期をずらせばいいだろう、簡単な話だ。」

「グズグズしてはいられないんだ!」

それまで半ば言われっぱなしだったサガが急に声を荒げた。
ラーディアは一瞬だけ目を見開き(た様に見えた)、そしてすぐに表情を戻すと、深々とため息をついてサガに尋ねた。

「何だ。そんなに急を要するなんて、それはカミアの用件の所為ではなく、ラシェリオの方の用件の所為か?…だったら尚更、奴が定期報告をしに行く時期をずらさせろ。それで事は済むじゃないか。」

「………!」

返す言葉の無いまま、サガが軽くラーディアを睨み返す。
その後ろの方で、ラシェがオロオロと心配そうな顔をして自分とサガの顔を見比べているのに気付き、ラーディアは、はぁぁとワザとらしく息を吐き、ジロリとサガを見ると、

「私を働かせるつもりなら、私の言う事にキチンと言い返せ、馬鹿者が…。」

そう言いながらおもむろに席を立ち、ラーディアは奥の戸棚から何やら小さな小瓶を三本程取り出した。
何だろうと首を傾げるサガとラシェにラーディアはつかつかと歩み寄り、小瓶をラシェの手に持たせる。

「新作の魔法薬だ。効果は…こっちの赤いのが火属性魔法の圧縮体で、蓋を開けて敵に投げつければ炎が発生する。こっちの黒いのは発光性の液体だ。何かに垂らせば半日は光る灯りの代わりになる。…それでこの透明なのは聖水。神聖魔法を圧縮して詰めてある。これを身体に振り掛けておけば、ある程度の魔物なら触れると火傷でもするだろうな。」

「え、えっと…?」

「私の出す条件は、この薬品の実験台になって貰う事だ。エルフェリア大森林から帰ってきたら、こいつらの性能を報告してくれよ。私は実践向きではないからな。実際に試す事ができん。」

ふん、と一つ鼻を鳴らして、ラーディアがまた椅子にドカリと座る。
一瞬ぽかんとしていたラシェだったが、すぐに意図を把握して、元気良くラーディアに答えた。

「判りました!まかせて下さい!」

「ちょ…っ、お前…ラーディア…っ、」

ラシェに何をさせるんだ、と文句を言おうとしたらしいサガを、ラーディアは意地悪ににやりと笑い、じとりと見た。

「私の貴重な研究時間を割くんだ。これくらいは誰かにして貰わなければ割に合わないだろうが。…まして今回の件はこの子の為の事だろう。ならばこの子に協力して貰うのが一番妥当で…かつ私には等価交換だ。ただでさえ、あのカミアの代理だ。これくらいはして貰わないと納得できるか。」

「だからって、そんな使用した事の無い薬品をこの子に使えとか…っ!」

「お前だと実験台にならんから仕方ないだろう。…これに関しては。」

その言葉に、サガは何かにハッとして、ぐっと言葉を飲む。

「恨むなら、私を言い負かせられなかった自分を恨めよ?これくらいの事は覚悟はしてたんだろうが、…まさかその子にさせるとは思ってなかったみたいだな。」

「…ラーディア…。」

「まぁ安心しろ。基本的に危険は無い。…何せ私は天才だからな、実験台とは言っているが、どちらかと言えば、どれだけ強力か威力を試して欲しいだけだ。持っていて役に立つのは勿論、損になる事はない。…エルフの里に行くなら、お前が傍に居れない時も出てくるのだろう?護身用だよ。」

「…!」

グッと言葉をのむサガを不思議そうにラシェが見つめる。

「…サガさん?」

「何でもない。……ともかく、これでカミアさんの代わりに入ってくれるんだよな?」

サガがそう言いながらじろりとラーディアを見ると、彼はふっと笑った。

「あぁ、承諾しよう。」

「よし。それじゃあ早速出発の準備をしないと、だな。…ラシェ、先にクォ達のトコ戻って、博士の許可が下りたから、出発の準備をしてくれって伝えてきて貰えるかな。勿論、ラシェも準備始めて?」

そう言われて、ラシェは首を傾げた。

「サガさんは?」

「俺はラーディアと、日程とか引継ぎとか色々話有るから後から行くよ。」

「判りました。…それでは失礼します。」

ぺこりとラーディアに頭を下げ、ラシェはパタパタとこの部屋を後にした。
それを見送って…。

…何故かラーディアが、ゴッ!と派手な音を立てて机に突っ伏した。

「…参ったな…。さすがの私も驚いた…。」

突っ伏した身体をのろっと起こし、打った頭を押さえる。
呆れ顔でサガがラーディアを見下ろし、腕を組んだ。

「良く言うよ…。お前、よく平然と自分の妹に似た子に実験台になれとか言えるな。」

「…まったく寿命が縮んだぞ…。お前があの子をここに連れて来た理由は良く判った…が、それとこれとは話が別だ。…それより、一体どういう事なんだ、サガ。お前がエルフェリア大森林に…エルフの里まで出向くなんて。…儀式を受けるまでの護衛ならクォ達の誰か付けとけば充分だろう?」

「……。」

「カミアすら一緒に護衛にまわし、更に自分が付いて行かなければいけない程…、あの子に何がある?」

「……。」

「きちんと説明しろ、……お前が、命をかける理由を。」

「……。」

言い澱むサガを、ラーディアは怪訝そうな顔をして見つめる。

「お前、判っているだろう?…ただでさえ、ここに居て、いつも無理をしているのに、…死にたいのか?」

「そんな事は無い!」

「なら納得のいく理由を言え!…お前は、神聖結界が禁忌の…『魔族』なんだぞ…。」

「………。」

言われてサガの顔がさっと変わる。
それを見て、ラーディアがこれみよがしに面倒臭そうな顔をして、机に肘をついてサガを見ると、はあぁと深く息を吐いた。

「エルフの里は、この城以上に神聖結界が強固だ。神聖結界が何の為に張られてるかはきちんと理解はしているよな?…神聖魔法が苦手な魔族や魔物を寄せ付けない為だ。」

「判っているよ…。」

「ほう?…判っているのなら、ただの自殺行為だな。私は知り合いのそんな趣味を見逃せる程、人間捨てた覚えは無いぞ。」

「……。」

「黙るな、理由を言え。私に今更何を隠すんだ。」

もはや有無は言わさないという表情でラーディアがサガを見ると、サガは仕方なくポツリポツリと口を開いた。

「ラシェは、フィアルの生き残りだ。…魔族に目を付けられた。」

「…ほう?」

「奴らは…アイツは、『汚点』を許さない。完璧を目指す。…フィアルの人間が一人でも生き延びているのなら、…それは『汚点』だ。確実にラシェの命を狙ってくる。」

「それで?お前が命を掛ける理由は?」

そうラーディアが訊くと、サガはまた口をつぐむ。
何か予想していたのか、ラーディアは本日何度目かになるため息をまた吐いた。

「…お前の同胞(はらから)である『魔族』が…が、親を、仲間を、国を…あの子の『全て』を奪ったからか。それは同族が犯した過ちの、償いか?命をかける程の?」

「だって…そうでもしなければ!…俺は…自分の中の血が許せない!」

「そうやって、命をかけるのは構わん、お前の命だ…好きにしろ。…だがな、これからもあの子のような人間は増えるぞ?それを全て守るというのか?いや、守れるとでも思っているのか?…お前の…あの子にしようとしている事は、確実にお前のやろうとしている事の妨げになるぞ?…お前はその為にグランローグを出て来た訳ではあるまいよ?……それとも何か。“せめて自分の目の前でそういう目に遭ってしまったあの子だけは”、という事か?」

「…それは…。」

「まぁ?お前の気がそれで落ち着くというのならそうしていればいいさ。だがなぁ、サガ。私はそういう事をする為に来たお前を助ける為に、ここにいるのではないんだがな?」

そう言いながら、ラーディアはおもむろに立ち上がり、先程小瓶を取り出した棚の方へゆっくりと歩いていき、…また一つ、小瓶を棚から取り出す。それを深いため息と共に見つめ、無造作にサガに投げて寄越した。
サガは慌ててそれを受け取り、ラーディアを見る。
ふん、と鼻を鳴らし、ラーディアはまた机の前の椅子に座った。

「納得はいかんが、お前をみすみす見殺しにはできんからな。…ただ、お前のその性格は寿命を縮めるだけだから早めに直せ。自分が『魔族』である事を、ここの人間に未だに名乗れないなら尚更だ。」

「まだ、その時じゃない…。」

「ハンッ。その時はいつか来るものなのか?…時が来ないからと、もうここに来て何年だ。…奴らからの隠れ蓑にさせて貰ってるなら、そろそろ誠意を見せた方がいいんじゃないのか?」

「………。」

「付き合わされる身にもなれ。私は元来、誰かに使われる様な仕事は趣味じゃないんだ。……いいか、心配だからってエルフの森に付いて行くのは許そう。だが、必要以上に『領域』には入るな。そいつはこの城の神聖結界程度しか耐えれないからな。」

渡された小瓶を指差され、サガはこくりと頷く。

「判った。気をつけるよ。…有難う、ラーディア。」

「ふん。……さっさと行って、さっさと戻って来い。私は面倒な仕事は嫌いだ。」

「ああ。行ってくるよ。」

そう言って、サガは部屋を後にした。
サガが出たばかりの扉をぼんやりと見つめ、ラーディアは自嘲するように笑った。

「…まったく、何で私がここまでしてやらなければいけないんだかな、レイディア…。本当はここもすぐにでも…連れ出してやりたい位なのに。」

そう呟いて、ラーディアは机の上に置いてあった写真立てを横目で見た。
その写真立ての写真の中の少女は、ラーディアと同じ色の髪をして、先程来た菫色の髪の少女と同じ顔で笑っている。
…となりで笑う黒い髪の少年と、仏頂面の自分と…一緒に。






* * * *

『友』より



おわりに。

多分お送りする事になる、
ヴィランズネタにも少々関わるお話でした。

個人的に、
クライドの認知度アップ強化期間中です(^^;)
次のイベントもクライド中心ではないし…

…主人公とは(笑)


そんな中、
最近フールさんに
いっぱいクライドを書いて頂いてるのでとても有難やです(*⁰▿⁰*)
(むしろ 私よりも書いて下さってる神。)


さて、
料理コンテストネタを
そろそろ書き上げてかなきゃ…!





普段は育児に追われております…
↓メインの育児系雑記ブログ
テキトー手探りオタ母育児備忘録。
↓『SUZURI』出店中
らんさんのテキトー手探り手抜きショップ ( run_asadate ) のオリジナルアイテム ∞ SUZURI(スズリ)
↓良ければポチッと。お願いします(^-^)/
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ
にほんブログ村 イラストブログ ファンタジーイラストへにほんブログ村 イラストブログ コピックイラストへ
にほんブログ村

人気ブログランキングへ